尾行
今日のできごとです。
地下鉄の駅で電車に乗り込もうとしたら、入り口の右隅に、しゃがみこんだ女性がいました。30歳くらいの女性です。最初は「気分が悪いのかな・・」と思って見ていましたが、何かしゃがむことに意味がありそうで、不思議な感じが伝わります。「閉所恐怖症??」とも思いましたが、どうもそうでもないし・・。他の乗客も不思議そうに見ています。
少し向こうのドアの近くには、幼稚園年長くらいの男の子と、年中くらいの女の子がいて、その声が楽しそうに響いています。振り返ると、そのしゃがみこんだ女性も覗き込むようにして、その子達の方を見ています。
・・次の瞬間、子どもたちの動きにあわせて、女性はさっとまた身を隠すようにしゃがみ込むではないですか。(^^)
ははーーん、と、そのときの乗客たちは同じように微笑みました。
かくれんぼ? いやいやそうじゃない。 だって子どもたちは、誰かを探す風でもなく、なんとも楽しそうにしゃべっています。 お母さんが「自分たちで帰る」と言った子どもたちを、隠れて尾行していたのです。(^^)
次の駅でドアが開くと、子どもたちもドアの近くにいるため、お母さんはさっと立ち上がり、「大丈夫かな」という顔で降りないか見ています。万が一降りるようなときには、自分もすぐに降りられるように。
子どもたちの屈託のない楽しげな笑い声に、「親という字は、木の上に立って見ると書く」という言葉を思い出し、挙動不審な女の人が、今度は素敵なお母さんに見えたのでした。 電車を先に下りるのが、残念で残念で・・。(^^)
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コメント
いい記事ですね! 読みながら私も思わずにっこり!ほのぼのとした車内の雰囲気が伝わってきました。そしてすてきな親子が・・・・。
「親という字は、木の上に立って見ると書く」いい言葉だなあと思いました。
投稿: みい | 2005.04.04 15:33
みいさん、こんばんは
そう、楽しい数分間でした。
こんなことを、子どもたちは大きくなって、どんな風に記憶しているのでしょうね?それも楽しみな気がしますよね。(^^)
投稿: pixydust | 2005.04.04 21:48
pixydustさん、こんばんは。
タイトルの“尾行”に思わず、なんだろうと引き込まれ、最初はなんだか怪しい展開で、どきどきしました。
そして、子どもたちが現れて、ほのぼのとした気分になりました。
こんなおもしろいことがあるんですね。
私も現場を見たかったです(^_^)
それから、私のページからpixydustさんと、みいさんのページがリンクすることになって、とてもうれしいです。両ページ(ブログ)とも、現在私の行きつけの“超お気に入りブログ”ですから。
たまたま、「小島なお」さんの短歌について私がブログに書いたことから、みいさんが遊びにいらしてくださるようになり、そこから発展したわけで、インターネットというか、ブログの繋がりって面白いな、と感じています。
投稿: はっP | 2005.04.04 23:38
はっPさん、こんばんは
尾行・・・そうですよね、刑事さんみたいですよね。そのときのお母さんは、まさに刑事さんみたいな心境でしょうね。(^^)見つからないように、見失わないように。
こういうのって忍耐力がいりますよね。私にも同じようなことができたかどうか、振り返るにつけ、このお母さんが素敵だと思いました。
みいさんも、来てくださり、いろいろな地域の季節便りが見られて、楽しみです。はっPさんのおかげです。桜、撮ったら載せますね。(^^)
投稿: pixydust | 2005.04.05 20:43